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【完全版】Dockerコマンドチートシート2025|これだけ覚えれば現場で困らない

Docker初心者から中級者向けに、実務で本当に使うDockerコマンドを徹底解説。コンテナ・イメージ操作からDocker Composeまで網羅。

2025-12-1115 min readAdabana Saki
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Dockerコンテナチートシート開発環境DevOps

Dockerコマンドチートシート2025

「Dockerコマンドが多すぎて覚えられない...」 「毎回ググってしまう...」

正直、私も最初はそうでした。docker run のオプションだけで何十個もあって、頭がパンクしそうになったのを覚えています。

でも安心してください。現場で本当に使うコマンドは、実はそんなに多くないんです。

この記事では、Docker歴5年の経験から「これさえ押さえておけば困らない」コマンドを厳選してまとめました。ブックマークしておくと、いつでも見返せて便利ですよ。

Dockerって結局何なの?

Docker(ドッカー)は「どこでも同じ環境を再現できる箱」 です。

開発者なら一度は経験があるはず。「自分のPCでは動くのに、サーバーにデプロイしたら動かない」「新人が環境構築で3日潰れた」といった問題。Dockerを使えば、これらが劇的に減ります。

Text

イメージとコンテナの関係

Dockerを理解する上で、この2つの違いは押さえておきましょう。

概念例え説明
イメージレシピ・設計図アプリと動作環境の「ひな形」
コンテナ料理・製品イメージから作られた「実体」
Text

1つのイメージから、何個でもコンテナを作れます。これが「どこでも同じ環境」を実現する仕組みです。

2025年のDocker事情

Docker Desktop の進化

2025年、Docker Desktopは大きく進化しています。

  • リリース頻度が2週間ごとに - 以前は月1回だったのが、より頻繁にアップデート
  • AI機能の統合 - Docker Model Runnerが正式リリースされ、ローカルでLLMを動かせるように
  • セキュリティ強化 - Enhanced Container Isolation(強化されたコンテナ分離)が追加

docker-compose から docker compose へ

2023年以降、docker-compose は非推奨になりました。 これからは docker compose(ハイフンなし)を使いましょう。

Bash

Docker Desktopを最新版にしていれば、どちらでも動きますが、新しい方で覚えておくのがベストです。

まず覚える7つのコマンド

いきなり全部覚えなくて大丈夫。この7つで日常業務の9割はカバーできます。

コマンド何をするいつ使う
docker runコンテナを作って起動新しく始めるとき
docker ps動いてるコンテナ一覧状況確認
docker stopコンテナを止める作業終了時
docker startコンテナを再開作業再開時
docker logsログを見るエラー調査
docker execコンテナに入る中を調べたいとき
docker rmコンテナを削除不要になったとき

これだけ。本当にこれだけで、まずは十分やっていけます。

状況別チートシート

イメージ操作

やりたいことコマンド
イメージを検索docker search nginx
イメージをダウンロードdocker pull nginx
イメージ一覧を見るdocker images
イメージを削除docker rmi nginx
使ってないイメージを一括削除docker image prune
Dockerfileからビルドdocker build -t myapp .

コンテナ操作

やりたいことコマンド
コンテナを作って起動docker run nginx
バックグラウンドで起動docker run -d nginx
名前をつけて起動docker run -d --name web nginx
ポートを公開して起動docker run -d -p 8080:80 nginx
動いてるコンテナ一覧docker ps
全コンテナ一覧(停止中含む)docker ps -a
コンテナを停止docker stop web
コンテナを再開docker start web
コンテナを削除docker rm web
停止中のコンテナを一括削除docker container prune

コンテナ調査

やりたいことコマンド
ログを見るdocker logs web
ログをリアルタイムで見るdocker logs -f web
コンテナに入る(bash)docker exec -it web bash
コンテナに入る(sh)docker exec -it web sh
コンテナの詳細を見るdocker inspect web
リソース使用状況を見るdocker stats

ファイル操作

やりたいことコマンド
ホスト→コンテナにコピーdocker cp ./file.txt web:/app/
コンテナ→ホストにコピーdocker cp web:/app/file.txt ./

お掃除系

やりたいことコマンド
未使用のもの全部削除docker system prune
ボリュームも含めて削除docker system prune -a --volumes
ディスク使用量を確認docker system df

docker run のオプション解説

docker run は一番よく使うコマンドですが、オプションが多くて混乱しがち。実際によく使うものだけ解説します。

基本オプション

Bash
オプション意味使用例
-dバックグラウンド実行docker run -d nginx
-it対話モード(コンテナに入る)docker run -it ubuntu bash
--nameコンテナに名前をつけるdocker run --name web nginx
--rm終了時に自動削除docker run --rm nginx
-pポート公開docker run -p 8080:80 nginx
-vボリュームマウントdocker run -v ./data:/app/data nginx
-e環境変数を設定docker run -e DEBUG=true nginx
--env-file環境変数ファイル指定docker run --env-file .env nginx

ポート指定(-p)の読み方

Bash

「ホストの8080番でアクセスしたら、コンテナの80番に繋ぐ」という意味です。

Text

ボリュームマウント(-v)の読み方

Bash

「ホストの /home/user/data をコンテナの /app/data として見せる」という意味です。

これにより、コンテナを削除してもデータは消えません。

よく使う組み合わせ例

Bash

Docker Compose 入門

複数のコンテナを管理するなら、Docker Composeが便利です。

なぜDocker Composeを使うのか

Bash
YAML

Docker Compose コマンド

やりたいことコマンド
起動docker compose up
バックグラウンドで起動docker compose up -d
停止docker compose stop
停止&削除docker compose down
ボリュームも含めて削除docker compose down -v
ログを見るdocker compose logs
特定サービスのログdocker compose logs web
ビルドして起動docker compose up -d --build
コンテナに入るdocker compose exec web bash
設定の確認docker compose config

実践的な compose.yaml の例

現場でよく使うパターンを紹介します。

YAML

Dockerfile のベストプラクティス

イメージを自分で作るときに知っておきたいポイントです。

基本構成

Dockerfile

やってはいけないこと

NG1: root ユーザーで実行する

Dockerfile

NG2: 毎回フルビルドになる構成

Dockerfile

NG3: 不要なファイルをコピーする

Text

マルチステージビルド

本番用の軽量イメージを作るテクニックです。

Dockerfile

ビルドに必要なツールは最終イメージに含まれないので、サイズがグッと小さくなります。

よくあるトラブルと解決法

コンテナが起動しない

Bash

ポートが既に使われている

Text
Bash

コンテナからホストに接続したい

Bash

ディスクがいっぱいになった

Bash

Permission denied エラー

Bash

実践Tips

エイリアスを設定しよう

よく使うコマンドは短くしておくと便利です。

Bash

コンテナをサッと立てて試す

Bash

--rm をつけると、終了時に自動でコンテナが消えます。

.env ファイルを活用する

Bash
YAML

まとめ

Dockerコマンドは確かに多いですが、日常的に使うのはほんの一握りです。

Text

最初はこれだけで十分。使っているうちに自然と他のコマンドも覚えていきます。

大事なのは、エラーが出ても慌てないことdocker logs でログを見れば、たいていの問題は解決の糸口が見つかります。

ぜひこのページをブックマークして、困ったときの参考にしてください。

参考リンク